展示会

【特集】展示会ブースデザイナーが解説!1コマブース出展の攻め方

展示会 1小間出展
2024.02.21

展示会に初出展する多くの企業は、3m×3mなどの最小サイズの小間で出展する場合が多いです。しかし1小間という小規模面積で、出展効果が得られるか不安に感じる方も少なくありません。
1小間でも展示会出展の機会を活かす工夫が必要です。

今回は弊社の新規事業が初出展したブースをもとに、1コマブース出展の攻め方を解説します。展示会の初出展が決まった、または現在出展を検討している企業様はぜひご参考ください。

展示会初出展の目標設定と課題とは

昨年弊社が立ち上げた、子ども向けイベントの企画から運営までを手掛ける「ASONOBI」事業が展示会に初出展しました。イベント業界の展示会には弊社としても初めての経験で、まずは業界調査も兼ねて1小間ブースでの出展を決めました。

今回の出展では

  • できるだけ多くのお客様と出会い名刺交換をする
  • サービスの認知拡大
の2つを出展目的として設定しました。

名刺交換 ― 多くの見込み客と出会いたい

立ち上げたばかりの事業をこれから成長させていくために、お客様との接点が不可欠です。「様々な課題を持っている見込み客と出会える」という展示会出展のメリットをふまえて、今回は名刺交換の枚数を目標としました。

しかし1小間のブースは狭く、来場者に長く滞在いただいてじっくり説明するのは困難です。さらにブースに立つスタッフの人数も限られてしまいます。
ですから多くのお客様にブースに立ち寄っていただくとともに、わかりやすい情報をどのように効果的に伝えるが課題となりました。

サービスの認知拡大 ― 来場者の記憶に残りたい

新規参入の業界では認知拡大の施策を行い、まずは多くの方にサービスの存在を知っていただく必要があります。そのためにブースに立ち寄ってくれた来場者としっかり会話し、いつでも相談していただける関係性を作っておきたいですよね。
しかし小規模小間の出展は目立たない位置になりやすく、会場内での存在感が薄い状態に陥りやすいです。こうした環境でも来場者の足を止める記憶に残るブースを目指すことで、理想の出展効果に近づけるでしょう。

【ポイント1】1小間の展示会ブースデザイン

今回の出展では子ども向けの恐竜イベントの企画から運営までトータルサポートできるイベントパッケージを出展内容としました。恐竜というインパクトのあるモチーフを活かしながら、子ども向けイベントのサービスであることを訴求しました。
上述の課題を解決するため、3つのポイントを意識してデザインしました。

  • とにかく目に留まるブース
  • 素早くサービスの内容が伝わる
  • 印象に残るデザインモチーフ
展示会初出展ブース,ASONOBI

とにかく目に留まるブース

「たくさんの方にブースに立ち寄ってもらいたい」目的を達成する為に、しっかりと目に留まり、見つけてもらいやすいデザインを意識しました。
ブースの正面は高さ3.6メートルまで高さを出し、そこにキャチコピーを配置することでブース前を通る来場者に訴求しました。

目に留まるカラーリング

ブースの正面はリアルな恐竜骨格のイラストとダークグレーのカラーリングで、キャッチコピーにある「恐竜展づくりのプロ」から感じる固く学問的なイメージを表現。一方で対比したギャップを与えるため、ブースの内壁や床は「子ども向け」を表現する黄色を選び、明るく目立たせるカラーリングとしました。
対比的なカラーリングはブースを目立たせる狙いと、固く学問的ではない新しいコンテンツであることを表現する狙いがあります。

足を止めさせるキャッチパネル

今回の出展ブースは会場内では奥まった通路に位置し、さらに1面開放の小さな小間です。ブースに近づいたときに足を止めてもらうため、目線の高さで自然に視界に入りやすい左右の壁面を効果的に活用しました。
今回は向かって右側の壁面に『恐竜展で遊べるの?』というキャッチパネルを掲出し、ブース前を通った来場者に「なんだろう?」と思わせて足を止めてもらえるような工夫を施しました。

またこの時の小間位置は会場の入り口からブース正面の背面側が見える位置であったため、遠くからでも見えるよう同様のキャッチパネルを掲出しました。

素早くサービスの内容が伝わる

限られた時間とブースの空間で素早くサービスの内容を伝えるために、訴求したいワードを絞って端的に掲出する必要があります。
今回の出展ではとくに伝えたい4つの説明ポイントを壁面に沿って配置し、ブースの中を一周しながら来場者を案内し説明できる動線設計にしました。

さらにキャッチコピーの次に目立たせたい5つのキーワードは、通路から目に入りやすい位置を狙い、ブース正面の上面に配置。パネルは恐竜の歯をイメージさせる形にし、印象付ける工夫を施しました。


展示会初出展ブース,サービスの説明

印象に残るデザインモチーフ

ブース内の展示品には、子ども向けの可愛らしいステゴサウルスの造作を配置。同じステゴサウルスのデザインモチーフにした配布物で、展示会後も思い出してもらいやすいよう印象付けを図りました。


展示会ブース、恐竜  展示会、チラシ、ノベルティ

ブランディングを意識したノベルティはサービスの印象付けにも効果があります。
ASONOBIは立ち上げたばかりの事業で、子どもの成長を願うコンセプトでもあるため、今回の出展では「成長」を思わせるハーブの育成セットを用意。かわいらしいパッケージにもこだわりました。


展示会ブース、ノベルティ  展示会、ノベルティ

【ポイント2】お客様情報の管理

展示会出展はこの先の営業活動に繋がるマーケティング活動です。そのため会期前、会期中の集客施策だけでなく、お客様情報の管理も重要となります。
今回の出展では来場者の方からいただいた名刺とともに、ブースでの会話メモをファイリングする方法をとりました。さらに、

  • 個人情報管理
  • 会期後の個別対応
この2つの観点から、ブースでの名刺交換から名刺ファイル管理のフローを徹底しました。

初出展で成果を出すならブースデザインはプロに相談!

初出展は出展準備をはじめブースの準備、当日のブース運営なども不安なことが多いと思います。せっかく初出展に挑戦するからには失敗に終わらせたくない1小間ブースでも出展効果をしっかり得たい場合には、出展効果を最大化するブースデザインを目指しプロに相談するのがおすすめです。

私たちは展示会ブース設計・施工のエキスパートとして、様々な企業様の展示会出展をサポートしております。また自社で展示会に出展した経験もふまえ、ブース製作にとどまらず出展効果を高めるための運用面のサポートを含めてトータルにご支援いたします。
ブース全体のデザインはもちろん、レイアウト動線のご相談や、パネルやサインのみのご相談も承りますので、小規模小間での出展でもお気軽にお問い合わせください。

弊社の展示会サポートについてご興味を持たれた方は、こちらのページでも詳しく紹介しております。

藤澤 知未

藤澤 知未

中央宣伝企画株式会社 クリエイティブグループ
デザイン担当