展示会

展示会ブースノウハウ|小間レイアウト別のメリット・デメリットを解説

展示会ブースデザイン、小間の特徴
2023.03.13

展示会に出展を申し込むにあたり、小間の位置や大きさを決める必要があります。しかし展示会出展に慣れていない方の中には、ブース運営のイメージが中々湧かず、どの小間を申し込めば良いのか分からないと困っている担当者の方も多いです。

適当に小間の位置や大きさを決めてしまうと、展示したい製品が置けない、来場者が自社のブースの存在に気づきづらいなどといった事態に陥りかねません。
そのため、本記事では展示会における出展小間の考え方や、小間の大きさ・配置による特徴、メリット、デメリットなどを解説します。展示会に出展を検討している方は本記事をぜひ参考にしてください。

展示会ブースの「小間」の考え方

小間の位置や大きさを決める前に、まずは「小間」についてしっかりと理解しておく必要があります。
小間数を決めることで展示会ブースデザインや展示品のレイアウトがイメージしやすくなるため、申請・発注の前に早めに検討しておきましょう。

展示会ブースの「小間(こま)」とは?

「小間」とは一つの出展ブースごとに仕切られたスペースのことです。
出展者である企業は1小間もしくは複数小間を購入し、出展ブースを構えます。
展示会の出展ブースを設計する際は、借りる「小間」に合わせて展示品の配置などを決める必要があるため、事前に展示する製品のサイズや確保したいスペースを考慮しておくようにしましょう。

展示会ブース1小間のサイズ

展示会ブース1小間のサイズは、以前は3m×3mが主流でしたが、昨今は3m×6mの展示会も存在します。展示会を主催する団体や展示会場によってサイズや制限が異なるため、事前に定められている小間の面積を確認しておくことが重要です。
無計画に小間数を選び、余計な経費をかけてしまうといった事態に陥らないよう、必要な小間数をあらかじめ検討しましょう。

小間レイアウトの特徴とメリット・デメリット

展示会に出展するにあたり、小間数や位置は重要です。また、それぞれ特徴が異なるため、展示会に出展を検討している方は、特徴の違いを理解しておくようにしましょう。

ここでは、出展に際した小間数と小間位置の特徴、そしてメリット・デメリットを解説します。なお、早めに出展を申し込むことで、会場内の小間位置の希望を出すことも可能なため、すでに確保したい場所が決まっている方はできるだけ早い時期に手続きを行うようにして下さい。

1面開放:1~2小間、3小間ブース

「1~2小間・3小間」の小規模な展示会ブースは、通路に対して1面を開放し、コの字の壁で囲う形が一般的になります。
小さいと目立たないという考え方もありますが、小さいがゆえに運営しやすいため、展示会への出展経験がなく初めて出展する企業は1~2小間を選ぶことが多いです。


展示会ブース、1面開放ブースの特徴

1面開放ブースのメリット

1面開放ブースのメリットは以下のとおりです。

  • 出展費用が比較的安価である
  • スタッフの目が届きやすく、初めての出展でも運営しやすい
  • 省スペースでパネルや壁面のグラフィックを利用した説明ができるため、接客に集中できる
  • 奥まったところで落ち着いて話せるので確度が高い顧客をつかまえやすい
上記のようなメリットがあるため、費用を抑えたい方や展示会に初めて出展し接客に集中したいと考える方に向いています。

1面開放ブースのデメリット・注意点

1面開放ブースの検討する際は、デメリットや注意点も理解しておく必要があります。具体的な1面開放ブースのデメリットや注意点は、以下の2点です。

  • ブース内に一方向からしか出入りができない
  • グラフィック解説や展示台の前にスタッフが多いと、来場者がブースに入りづらい
上記のような注意点があるため、多くの人が訪れると予想される展示会ブースの場合は、来場者が入れず機会損失が発生してしまう可能性があります。
数多くの来場者が訪れると想定される展示会に出展する場合は、予算を考慮しつつ2小間以上を確保すると良いでしょう。

2面開放:1~4小間ブース

2面開放ブースは、「1〜4小間」を使用している通路に対してL字に面している形や、両側を通路に挟まれる形が挙げられます。1小間よりも開放感があるため、人を呼び込みやすいのが特徴です。
このため、出展に際した予算に余裕があるのであればメイン通路に面している小間位置の2面開放のブースを選ぶと良いでしょう。メイン通路に展示会ブースが位置しているため、目立ちやすく集客につながる可能性が高まります。


展示会ブース、2面開放ブースの特徴

2面開放ブースのメリット

2面開放ブースのメリットは以下のとおりです。

  • 通路に対して出入りできる面を十分に開放できるため、ブースに人を呼び込みやすい
  • メイン通路に面していればホットスポットを工夫したり、キャッチコピーを掲げたりすることで集客効果がより高まる
  • ストックスペースを確保しやすい
予算があり集客にこだわる方は1面開放ブースよりも2面開放ブースを検討してみてください。

2面開放ブースのデメリット・注意点

2面開放ブースにはメリットがある一方で、以下のデメリットや注意点もあります。

  • 1面開放ブースよりも小間数が増える場合が多く費用がかかる
  • メイン通路に面にしていない場合は、商品名やサービス名を提示した看板である「サイン」や社名の掲示方法を考慮する必要がある
  • ブースの運営方法によって小間数自体を大きく確保する必要がある
集客しやすいからとはいえ、プレゼンの準備やコンパニオンの控室、展示品や販売品の在庫などでストックルームを多くとりたい場合には注意が必要です。出展内容や設計によっては出展費用が高額になりやすいため、ある程度の予算が必要になることを理解しておきましょう。

3面開放ブース

3面開放ブースは背面だけが壁面になり、通路に対して3面を開放するブースのことです。この場合、会場の壁面に沿って大きくブースを展開する場合が多いです。
展示会出展の予算を多く用意できる企業の方は、3面開放ブースの出展も検討してみてください。


展示会ブース、3面開放ブースの特徴

3面開放ブースのメリット

3面開放ブースには以下のメリットがあります。

  • 会場内の人流をよく読み、その流れを掴めば多くの来場者を引き込める
  • 来場者の目的を配慮しながらブース内のレイアウトに工夫を凝らすことができる
  • 希望に合ったブースデザインが柔軟に作成しやすい
ブース面積を広くしやすく、複数の商品やサービスを出展する場合におすすめです。

3面開放ブースのデメリット・注意点

3面開放ブースのデメリット・注意点は以下のとおりです。

  • ブースの運営に慣れていないと来場者の人流の管理や、接客対応するスタッフの人員配置が難しい
  • レイアウトをしっかり計画しないとデッドスペースができてしまう
  • ブースの背面側からも人流がある場合、社名やキャッチコピーを掲げる位置に配慮が必要になる
ブースに入ってくる人の流れが複数あるため、ある程度展示会出展になれていないとうまく運営できない可能性があります。ブースのデザイン、運営方法などは経験豊富な設計・施工会社に依頼するようにしましょう。

4面開放ブース:島小間

4面開放ブースは、「島小間」とも呼ばれている全面が通路に面しているブースのことです。
小間数は展示会によって異なりますが4小間以上が一般的で、多くの来場者を流入しやすい作りにできるため、強力な集客力が期待できます。
ただし、4面開放ブースは多くの小間数を購入する必要があるため、このブースで出展するためには多額の費用がかかることを覚悟しなければいけません。


展示会ブース、4面開放、島小間、ブースの特徴

4面開放ブースのメリット

4面開放ブースには以下のメリットがあります。

  • どんな方向からでも来場者がブースに入りやすい
  • ブースの中心をうまく使うと全方向から来場者の視線をとらえることができる
  • 会場内の人流をよく読むことでより多くの来場者を引き込める
展示会ブースが広く目立つため人の目を引きやすく、多くの来場者を集めたいと考えている企業の方に適しています。中心に目立たせたいものを展示したり、キャッチコピーを掲げたりすると集客に効果的です。

4面開放ブースのデメリット・注意点

4面開放ブースには、以下のデメリットや注意点があります。

  • 3面開放のブース同様、ブース運営に慣れていないとスタッフの人員配置が難しい
  • 社名やキャッチコピーの配置をよく考慮する必要がある
  • 来場者の視線や動線との兼ね合いで、ストックスペースを確保しづらい
  • 4小間程度の広さを確保する必要があるため出展費用が高額になる
4面開放ブースは展示会の運営に慣れていないと、ブースに多くの来場者が訪れた際にスタッフが対応できないなどの機会損失が発生しやすくなります。
そのため、4面開放ブースを利用する際は事前にスタッフの人員を増やす、ブースの来場者が多い時にどのように対応するかを決めるなどしておくと良いでしょう。

中規模~大規模な小間を利用したブース

10小間以上の中規模~大規模な小間を購入して、出展することも可能です。他のブースと比較して圧倒的な広さを確保できるため、大きなインパクトを与えるブースを作ることができます。
費用をかけて多くの来場者を呼び込みたい企業は、中規模~大規模な小間を利用した展示会ブースでの出展を検討してみてください。


展示会ブース、大規模ブースの特徴

中規模~大規模な小間を利用したブースのメリット

中規模~大規模な小間のメリットは以下の4点です。

  • 展示会によっては2階建てブースでの出展や、高さのあるモニュメントやバルーンを設置できる
  • 小間図面の中でも大きく面積がとれるため宣伝力がある
  • 実際のブースも大きく迫力があるものを制作できる
  • 企業ブランディングとしても、大きなインパクトを与えることができる
上記のように目立つブースを制作することで、展示会場の空間を効果的に使って注目を集めることが可能です。
費用はかかっても注目を集めて自社のサービスや商品の認知度を上げたいという企業の方は、ぜひ中規模~大規模な小間の利用を検討してみてください。

中規模~大規模な小間を利用したブースのデメリット・注意点

注目を集められるというメリットがある一方で、以下のデメリットや注意点もあります。

  • 面積が大きいからこそ、ブース内の動線や外に向けたサイン、メイン商品の位置の配置を工夫する必要がある
  • 社名やキャッチコピーの配置をよく考慮する必要がある
  • 大きな小間、ブースほど出展費用がかかる
  • 出展準備にも時間と労力がかかる
上記のように、多大な費用と労力がかかるため、中規模~大規模な小間を利用した展示会ブースで出展を検討している方は、費用対効果を慎重に見極めてから利用を検討するようにしてください。

出展目的をふまえて小間位置を活かしたブースレイアウトを

小間数や小間位置の決定やブースレイアウトを検討するためには、「何を目的に出展するのか」をあらかじめ定めておく必要があります。
例えば、社名の認知拡大を目指す場合は来場者から一番目につく位置に社名を掲げる、製品の周知を目的にする場合はおすすめ製品を配置するなど、レイアウトの優先順位が変わってくるためです。

このため、ブースレイアウトを検討する際は、出展目的をふまえたうえで「展示ブースの最も人が集まる場所で何を見せたいのか」「会場動線との位置関係」「どんな人流が見込めるのか」を合わせて考えるようにしてください。
上記のポイントを押さえておくことで、展示会出展の効果を最大化することができます。

まとめ|展示会ブース設計のプロにブースレイアウト相談しよう

展示会ブースは小間数や小間位置によってメリット・デメリットが異なり、会場の動線を考慮し多くの人を呼び込むには、展示会や会場の特徴をとらえた様々な視点や工夫も必要になります。それぞれの特徴を理解したうえで、自社の出展目的に合った小間を選ぶことが理想的です。

弊社は展示会ブース設計・施工のエキスパートとして、様々な企業様の展示会出展をサポートしております。初めて出展する場合や出展目的に合った小間数選びなどが難しいなどと不安をいだいている方は、ぜひ弊社にご相談ください。

弊社の展示会サポートについてご興味を持たれた方は、こちらのページでも詳しく紹介しておりますのでご覧ください。

植田 光一

植田 光一

中央宣伝企画株式会社
展示・イベント担当