CONCEPT
高品質な製品を全世界へ展開するクオリカプス|営業効率向上を図り、働く場所の選択肢を増やすサテライトオフィス
CLIENT
クオリカプス株式会社 サテライトオフィス内装飾工事
所在地:大阪府大阪市中央区
完成年月:2022年4月
坪数:52坪 / 席数:22席
医薬品・健康食品用のハードカプセルや、製剤関連機材の開発・製造を行うクオリカプス株式会社。供給先は日本国内にとどまらず、全世界に向けて品質の良い製品を展開しています。
同社はこれまで以上に働き方改革を進めるにあたり、2022年4月より中央宣伝企画株式会社が提唱するハイブリッドワークを推奨するオフィス改革コンセプト『コワーキング・べース』を取り入れたサテライトオフィスを大阪市中央区に開設しました。
働き方改革や企業ブランディングの重要性について、サテライトオフィスプロジェクトを担当された総務部の森様、杉岡様、日浦様にお話を伺います。
営業部門の働き方改革は都市に新たな拠点を持つこと
奈良県大和郡に本社と自社の工場を構えるクオリカプス株式会社では、営業担当者は国内各地のお客様のところへ出向き、海外の製薬企業へ出張することも少なくありません。
しかしながら出張の際に、奈良本社へ行き来するには多くの時間がロスになります。営業担当者は自宅から出張先へは直行直帰して、必要な資料作成刷や会議報告がある際に奈良本社へ寄るというケースが多いとのことでした。加えて新型コロナ感染症の感染拡大により、通勤移動時間の短縮、本社に人が集中して密になることを回避することからも大阪に新しい拠点を設ける必要性が次第に高まってきました。
「サテライトオフィス」は営業所や支店では得られない効果がある
都市に営業所や支店を開設する場合、大々的な移転作業や人員異動が必要になります。そこで同社が着目したのは「都市型サテライトオフィス」の開設です。
サテライトオフィスを設けることが営業効率の向上、営業部門の働き方改善に繋がるだけでなく、密を回避した業務環境を整えることができます。さらにフリーアドレス、フリーレイアウトにすることで空間効率を追求した、自由に使えるオフィスを実現します。
こうした経緯から2021年の働き方改革EXPOで『コワーキング・ベース』のコンセプトである「働く場所を自由に選択できる働き方、オフィスレイアウトさえも自由変更できる柔軟さ」に共感いただき、サテライトオフィスの開設に至りました。
ワークプレイスの選択肢を増やすサテライトオフィス
―――サテライトオフィス設置によって、働き方の変化はありましたか?
(森様)元々営業部門の利用を前提にサテライトオフィスを開設したのですが、今では管理部門他部門の方にも拡がり、良い使い方ができています。場所も大阪中央区と京阪神からのアクセスに便利なので、通勤時間を半減することができたという声も聞かれます。

―――主にどのような使い方をされていますか?
(森様)営業部門では、通常の事務作業の他、チームの報告会議などに活用しています。当社はテレワークを推奨しているのですが、このサテライトオフィスは静かで集中できることから、その日の業務内容により勤務場所を本社・自宅・サテライトオフィスを選べるという選択肢が拡がりました。
―――以前は会議を開く場所やコミュニケーションについても課題を感じていらっしゃったと思いますが、サテライトオフィスでの会議状況はいかがですか?
(杉岡様)サテライトオフィスの会議室は最大20名が着席できるのですが、座席レイアウトの変更が簡単に行えるので、One on Oneミーティングなどにも使われています。オンライン会議に対応した設備が整っているので、出張先から参加することができるのも良いです。移動時間の短縮、働く場が自由に選択できる環境が、業務効率向上とコミュニケーションを促進していると思います。

―――採用にも変化があったと聞いていますがいかがですか?
(森様)これまでは奈良本社勤務の募集が主で、人材募集エリアも奈良に限定されていました。今回大阪にオフィスを設けたことで、大阪勤務を希望する人材を確保することが可能になりました。実際にこのオフィス勤務を前提とした優秀な人材の採用に繋がっています。

(日浦様)本社で面接をする場合、移動時間を考慮して終業後から面接が始まる場合が多く、応募者も人事担当にも負荷がかかっていたのですが、サテライトオフィスは交通の利便性が良いため早めの時間から面接できるようになりました。応募者も人事担当も時間的な負担が軽減されています。
また明るく綺麗な応接室は、お越しいただいた方にも良い印象を与えると思っています。
材質と色味の統一感がもたらす居心地の良さ
―――オフィスのコンセプトを固めて設計したサテライトオフィスでは、オフィス家具や什器が選定も空間づくりのポイントになると思います。どのような雰囲気のオフィスを目指して選定されましたか?
(日浦様)こちらのサテライトオフィスは社員が利用するのはもちろんですが、採用面接で利用することも想定していたので、リラックスできる雰囲気や、働きたいと思ってもらえるような綺麗な今どきのオフィスをイメージしていました。
本社はグレーのデスク、オフィスチェア、部署ごとに分かれた固定席といった従来のオフィスかたちで、堅苦しい印象を受けるかもしれません。サテライトオフィスは立ち寄りやすい雰囲気にするために、オフィス家具は白色と木目とを基調としたデザインのものを選びました。
いろいろな人の意見を聞きながら、使いやすさを重視したデスクのデザインやチェアとの組み合わせ、オフィス面積と家具の大きさのバランスなど、ギリギリまで悩んで選定しました。

(杉岡様)男性社員が多く、歴史ある老舗感や重厚さをイメージしやすいので、親しみやすさを感じるオフィスにするためには女性的な色彩感覚やオフィス家具選びの配慮が必要であったと思います。
研究開発部門からは、サテライトオフィスを利用すると本社と違った雰囲気で気分転換になり、発想が拡がり良い会議になったと意見も聞いています。
立ち寄りたい場所、社外の方を招待したくなるオフィスへ
―――サテライトオフィスの活用を含め、今後のビジョンについてお聞かせください。
(杉岡様)現在は営業部門の利用がメインですが、管理部や研究開発部門でも利用する人が増えてきています。今後も部署に関係なく、自由に使える環境を整えていきたいです。
(森様)弊社は創業時から関西の製薬メーカー様に育てていただいた会社なので、コロナが落ち着いたらお客様をこのオフィスにお越し頂きたいです。エントランスも気に入っているのでぜひ見ていただきたいです。伝統や歴史を感じさせる和モダンな雰囲気が、当社のイメージに合っているのではないかと思います。またこうした場所を設けたことも知って頂き、製品やサンプルをご覧頂きながら、「次は本社工場にもお越し下さい」といったご案内が出来ればよいかと思っています。
中央宣伝企画 オフィス担当者の編集後記
リモートワークのバランスや、職種、業務内容によって、適切なオフィスの在り方が異なります。同社はサテライトオフィスとして拠点を増やした価値を実感されているようにお見受けしました。
稼働式のパーテーションやオフィス家具によって、限られた面積の中で空間効率が向上。自由なオフィスレイアウトは密回避だけでなく、レイアウト変更による軽い運動効果も期待できます。
多様な働き方ができる会社というのは働く人にとって大きな魅力となるものです。このようなフレキシブルなオフィスは働き方の改善はもちろん、さらには健康経営に繋がると考えています。